ひきこもりから抜け出す思考法


無力感を克服

 受験に失敗する。進学しながらも、勉強についていけない。夢を諦める。その他にも、ひきこもるきっかけには多くのものがあります。そして、それらを理由に、自分に自信をなくします。また、夢を見出せなくなります。ついには無気力になり、ひきこもります。ここでは、このようなケースの方について話を進めていきます。

 何かに挫折すると、自信をなくしたり、夢が見られなくなったりします。どうして、このようなことになるのか考えてみます。

 まず、挫折経験が、あまりにも衝撃的であり、挫折したその目標や夢が生きる糧であったために、挫折があまりにも辛いものであって、当人にとって、その挫折が非常に大きく心に刻み込まれたということです。ここまでは誰にでもよくあることです。ここからが、ひきこもっている人が陥りがちな思考になります。

 挫折経験を受け止めた人の一部は、その挫折があまりにも辛くインパクトがあったせいか、「自分はもう何も達成できない」、「自分は何をしてもうまくいかない」などと、自分の実力と可能性を一切信じなくなるといった反応を示します。そして、その無力感から、何もしようとしなくなってしまいます。その結果、ひきこもる人もいるのですね。

 これは、一つの挫折経験から、今後の自分の行動全てが失敗すると結論付ける考え方です。しかし、この考え方は誤っていますよね。過去にある行動を失敗したからといって、どうして今後の行動の全てが失敗すると言えるのでしょうか。それは行動してみなければわかりませんよね。何か一つ挫折したからといって、今後の行動が失敗するとは限らないのだから、挫折の経験は教訓にするのにとどめて、行動することを恐れないようにするのがいいのでしょう。

 と、文章にすると簡単なことですし、ひきこもっている皆様も、当然、そんなことは頭ではわかっています。それでもなお、できないのは、頭ではわかっていても、体がついていかない状態になっているからです。頭ではわかっていても、腑に落ちないような状態、実感できていない状態だからこそ、行動に移せないというのがあります。

 そのような場合に必要なのは、結果を積み重ねることです。小さなことからこつこつと。ほんとに些細なことから始めるといいみたいです。毎日歯磨きとか毎日入浴とかから始めてみましょう。それが出来たら、今度は部屋の掃除なんてしてみたり。それが出来たら、今度は食事をちゃんと3食摂ってみたり。そういった簡単なことから、結果を積み重ねていきます。

 ただ、漫然とそうしているだけでは、あまり効果はありません。何かを達成したのならば、それがたとえ小さなことであったとしても、そのことを自覚しておきます。自分を褒められる器用な人なら、自分を褒めてあげましょう。また、身近に誰かいるならば、その人に褒めてもらいましょう。そうすることで、自分の実力を自覚していくことが大切です。

 このようなことを続けていくと、「自分はもう何も達成できない」というような誤った考え方も消えていきます。というのも、何も出来ない人間ではなくなっているからなんですね。そして、「自分には出来ないこともあるが、出来ることもあるんだ」という、あまりに当たり前すぎる考えに落ち着き、そのような考えに基づいて生きていけるようになっていきます。









生きる目的

 しかし、自分が何かを出来ると立ち直ったとしても、生きるだけの目的がなければ、ひきこもりから抜け出すのは容易ではありません。その目的を見出すことが大事なことです。無力感を克服する努力をしながら、同時に生きる目的を見出す作業を続けるのがよいでしょう。

 生きる目的は人それぞれです。ですが、どのような目的であれ、その目的が、その人の個性に基づいたものであるのは間違いありません。ですので、ひきこもっている人は、自分の興味や嗜好を調べれば、生きるに値する目的を見出すことができます。その方法はいろいろとあるでしょうが、僕が昔使った方法について、紹介しておきましょう。





1.過去に自分がしてきた行動を列記する。
2.それらの行動のうちに共通する要素があれば、
  その要素を書き記す。
3.書き記した要素のうちに、共通する要素があれば、
  その要素を書き記す。
4.書き記されたもの間に、共通するものがなくなるまで、
  1〜3を続ける。





 このようにして、最後に残った要素が、昔から自分が求めていた何かになります。それが見つかったのならば、その自分が求めていたものを手に入れるためのに必要な、現実的な行動を調べてみます。それは勉強だったり、仕事だったり、金銭で手に入れられるものであったりするので、それをらの中から実現可能な現実的なものを目的にします。

 ここで見出した目的というのは、昔から一貫している自分の欲求ですので、生きるための目的としては十分なものとなります。この目的を達成するために、行動を始めていきましょう。

 また、もしあなたがなにか夢を挫折したのならば。その夢と同じ類のことを目的にしてみるといいかもしれません。たとえば、文章を書くのが好きで、作家になるのが夢だったのならば、雑誌記者を目指してみるのもいいかもしれませんし、画家になりたかったのならば、イラストレーターなり、グラフィックデザイナーなりを目指すように。そのように、過去の夢と同じ要素があるものを見つければ、それが生きがいになります。









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